Command オブジェクトは、データ ソースに対して実行しようとしている具体的なコマンドの定義です。
ActiveConnection、CommandText、 CommandTimeout、CommandType、 Prepared
Command オブジェクトは、ActiveConnection プロパティに有効な接続文字列を設定することで、以前に定義された Connection オブジェクトとは別に作成できます。この場合でも ADO は Connection オブジェクトを作成しますが、それをオブジェクト変数に割り当てることはありません。ただし、複数の Command オブジェクトを同じ接続に関連付ける場合は、Connection オブジェクトを明示的に作成して開いてください。これにより Connection オブジェクトがオブジェクト変数に割り当てられます。このオブジェクト変数を Command オブジェクトの ActiveConnection プロパティに設定しないと、同じ接続文字列を使う場合でも、ADO は Command オブジェクトを作成するごとに新しい Connection オブジェクトを作成します。
負荷の大きい操作を実行したり、データベースの構造を操作したりする場合、Command オブジェクトを使ってレコードを取得し、Recordset オブジェクトを作成します。プロバイダから提供される機能によっては、Command オブジェクトのコレクションやメソッド、またはプロパティの一部を呼び出したときにエラーとなることがあります。
Command オブジェクトのコレクションやメソッド、またはプロパティを使うと、次の操作が行えます。
· ActiveConnection プロパティを使い、開いている接続と Command オブジェクトとを関連付ける。
· CommandText プロパティを使い、コマンドのテキスト版 (SQL ステートメントなど) を定義する。
· CommandTimeout プロパティを使い、コマンドが実行されるまでプロバイダが待機する秒数を設定する。
· CommandType プロパティを使い、コマンドの実行前に CommandText プロパティに記述されたコマンドの種類を指定し、パフォーマンスの最適化を図る。
· Prepared プロパティを使い、コマンドの実行前に準備された (コンパイル済の) コマンドをプロバイダが保存するかどうかを決める。
· Parameters コレクションを使い、プロバイダと受け渡しするコマンド引数を管理する。
· Execute メソッドを使ってコマンドを実行し、必要ならば Recordset オブジェクトを返す。